お知らせ

事業承継研究会を開催しました。

事業を次世代へつなぐ事業承継が国を挙げて促進されています。
株式会社ワールドファミリーゼネラルコンサルティングでは、
税理士、司法書士など多分野の専門家が集う“事業承継研究会”を発足。
毎月、議論を重ねています。
10月の定例会では、先月に続き建設事業者向けのサポートを検討。
今回は、行政による経営事項審査について事業承継時に留意すべき点が話題の中心となりました。

事業承継において、どのように後継者へ株を譲渡するかは多くの経営者の悩みどころ。
資産を不要に毀損せずに引き継ぐためには、時間をかけて計画的に移譲するのが良いとされます。
加えて、一時的に株の価値を下げて譲りやすくすることも。
しかし、建設業の場合は、株価を調整する際に赤字を出すと、
仕事の受注においてマイナスを生む可能性があるという水野祐志税理士。

「行政からの案件を事業の軸としている場合は特に注意が必要です。地域密着型の企業などですね。
公共工事の受託業者は、毎年、各自治体で経営事項審査を受けています。
仕事のクオリティ、経営状況、社会貢献といった指標でポイントをつけられ、
それが次年度以降の委託の判断につながっていく。この指標の中に財務状況も加味されます。
つまり、事業承継のために株価調整で赤字を出してしまうと、ポイントに響いてしまう。
事業を承継できても仕事がなくなっては意味がないですよね」。

経営事項審査と事業承継を天秤にかけて、相続税対策を諦める経営者もいるといいます。
そうした事態にならないためにどうすればいいのか。水野税理士はこう続けます。

「赤字を出さなくても、円滑な株の譲渡を行う方法はあります。
特別損失扱いにすることで、経営事項審査に影響させない手もある。
とはいえ、やはり一番いいのは先回りの準備を進めておくことですね。
承継までに時間をかけられれば、打てる手も増えますから。
建設業界は事業の波も大きく、予定通りにことが進むとは限りません。
それゆえに計画しづらいと考える人もいますが、逆に長い目でみておけば、
利益の浮き沈みもうまく利用できるかもしれません。
経営事項審査の件など、先送りにした場合のリスクも踏まえながら、
早め早めの対策をアドバイスしていきましょう」。

公共事業を担う企業も多い建設業ならではの事業承継の課題に触れられた今回の研究会。
計画的に承継に備える利点を、起こりうる問題も含めて伝えていく方向性を共有しました。
研究会では引き続き、様々な業界の事業承継について議論を進めていく予定です。


事業承継研究会を開催しました。